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2018年の猫カフェ界隈~猫カフェの雑学~

猫カフェパルボ問題

猫カフェMochaの元スタッフと言われる人物がSNSへ投稿したのを皮切りに同系列店での猫の病死や扱いの酷さが問題となり、関東周辺の猫カフェ各店や私たち猫カフェ利用者に大きな影響をもたらしました。

猫パルボ(猫パルボウイルス感染症)の詳細については割愛しますが、非常に感染力の高く、感染すると致死率も高い病気となります。適切なワクチン接種をしていれば未然に防げる病気でありながら、同店では発症させ、さらに発症していた事実を隠蔽しつつ営業を続けてきたことが問題となります。

SNSの投稿が拡散され、関東近郊の猫カフェ各店では同店および系列店を利用した顧客や猫カフェ他店を利用した(ハシゴ※)顧客の入店を規制する等の対応を余儀なくされました。
※猫カフェから他猫カフェへ続けて通うこと

今回の事件はニュースや雑誌等でも扱われ、世界中に広まることとなり猫カフェに対する印象がマイナスとなったことは否めません。
しかし、今回の件を契機に猫パルボという病気のこと、ワクチン接種の重要性は多少なりとも認知されるきっかけとなったのではないでしょうか。

猫カフェの存在意義はこの二点にあると私は考えます。
・猫と一緒の空間を楽しむ場であること
・猫という動物の生態を学ぶための学び舎であること

このために猫を犠牲にしてはならないのです。
この事件を知っていた方も、今この文章を読んだ方も今一度、猫カフェの在り方、猫との接し方を考え直してみていただきたいと願います。

保護猫カフェの在り方

2018年においても新しい猫カフェの新規開店は続き、猫カフェ自体の店舗数増加は続いています。ペットショップ系が多店舗展開していることも大きいですが、保護猫カフェも継続して増加している傾向が見られます。

保護猫カフェ系ではクラウドファンディングや寄付金募集により開店資金を調達し、開店するというスタイルがとても増えました。
猫を助けたい、不幸な猫を減らしたいという気持ちは素晴らしいことですが、開店後の事業継続性が伴わず閉店となる店舗も目に付くようになりました。

猫のみならず猫カフェを運営するには資金が必要となるわけですし、「営利運営=悪」と捉えず、必要な資金は寄付等に頼らず自力で賄えるようにするのがカフェ経営なのではないでしょうか。
クラウドファンディングで寄付をされる方も、そのお店が開店以降も継続して猫を幸せにできるのか、きちんと見定める必要があると言えるでしょう。

2019年の猫カフェに望むこと

2004年から始まり、2008年の第一次オープンラッシュの猫カフェが開店10周年を経過し、猫カフェとしての文化も習熟期を迎えたというのも過言ではないと思います。
日本に留まらず、世界各地でも猫カフェは増えつつありますし、これからも各地で増えていくでしょう。
一方で系列店での多店舗展開や劣化コピーと思われるような店舗も増え、営利優先で猫を不幸な目に合わせてしまう店も目立つようになりました。
そういった猫カフェは淘汰され、たくさんの人に愛される猫がいる猫カフェがこれからは求められていると信じています。

日本で最初の猫カフェが出来てから15年目を迎える、この2019年。
各猫カフェの猫たちやスタッフの皆様がこれからも元気でいてくれること、新たに「この店に行きたい!」「この子に会いたい!」という猫カフェが現れることを切に願っています。